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弁証論治 5

本日は、不眠 心腎不交(陰虚火旺)について記載します。

ちなみに、この弁証論治シリーズは、復習問題に載っているテーマに対して、中医内科学、方剤学の教科書の内容を抜き出しています。

しかし、今回は、教科書の陰虚火旺と心腎不交では用いる方剤が違っています!ということで、心腎不交型は中国語の教科書から、陰虚火旺は日本語の教科書から記載します。さらに、参考方剤も教科書と違っているので、もうこれは自分を信用するしかありません(笑)。

不眠

心腎不交型

症状:心烦不寐,入睡困难,心悸多梦,伴头晕耳鸣,腰膝酸软,潮热盗汗,五心烦热,咽干少津,男子遗精,女子月经不调,舌红少苔,脉细数。

治法:滋阴降火,交通心肾

方剤:六味地黄丸合交泰丸

熟地黄24g、山茱萸12g、山薬12g、沢瀉9g、茯苓9g、牡丹皮9g、黄連18g、肉桂3g

粉末にし、蜜を加えて丸剤とする。

陰虚火旺型

症状:心煩、不眠、心悸、不安、目眩、耳鳴り、健忘、腰酸、夢精、五心煩熱、口が乾き、津が少ない、舌が赤い、脈が細数である。

治法:滋陰降火、養心安神

方剤;黄連阿膠湯または朱砂安神丸

黄連阿膠湯:黄連12g、黄芩3g、阿膠9g(沖服)、白芍6g、鶏子黄2枚(沖服)、煎じる。

朱砂安神丸:朱砂15g、黄連18g、炙甘草16g、乾地黄8g、当帰8g、丸にして寝る前に服用。

復習問題の参考方薬は、天王補心丹でした。たしかにこちらは陰血不足、虚煩不眠の証に使われますね。

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コメント

こんばんは。

心腎不交ですか。ここは面白いところですよね。
いろいろと言いたくなってきて・・・
言っちゃっていいですか?

まずここでのテーマは不眠になっていると思うんです。
夜は神が休まって魂が働く時間です。
ですから、不眠は原因はなんであれ直接的には心神不寧
といえます。
そしてたとえば腎陰虚の虚熱が原因であれば腎陰虚から心陰虚に及んでおこったと考えるべきで、そうなると心陰虚がより正確な弁証となります。
腎陰虚であれば通常は六味丸になると思いますが、火旺となってくれば黄連阿膠湯、エキスで言えば滋陰降火湯になります。
しかしここでは不眠で心のことが中心なので臨床的には安神の生薬を加えます。個人的には酸棗仁、蓮肉あたりがいいと思います。

次に心腎不交ですが、これは腎水が昇らず君火(心火)を救済できないという状態が基本的な病態です。
腎陰虚で心火が強まるというのは、先ほど説明した病態と同じことで、これを心腎不交と呼んでいるものもありますが、わざわざ”不交”というのはわかりにくいだけだと思います。
心腎不交というのは本当は腎陽虚がベースになります。
腎は水を主りますが、腎水が全身に巡っていくためには腎陽(命門の火)が必要です。これが衰退しているために腎水が心に昇らず交わることができない。そのため心火が独り強まり、こんどはこの心火が腎に降りなくなってしまいます。
これが本来の心腎不交であると思います。
この状態に対して交泰丸を使うわけです。
しかし、マー君さんが書かれている心腎不交の症状を見るとこれは明らかに腎陰虚です。でもそれなら肉桂は必要ないんですよね。
心腎不交ということで無理矢理交泰丸を出してきているような感じで、はっきり言えば教科書がよくないです(笑)


投稿: パロタン | 2012年7月11日 (水) 23時45分

パロタンさん、コメントありがとうございます。
ご意見、大歓迎です。
というのも、教科書を書き写しても、あんまり頭に入らないのですが(笑)、こういうふうにやり取りをするといろいろ考えますので、覚えやすくなるんです。
心腎不交については、また記事にしますね。

投稿: まー君 | 2012年7月12日 (木) 23時49分

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